【オリジナルレポ】チョン・イル登壇映画「高速道路家族」の日本公開初日舞台挨拶の模様をレポート

2023年4月21日（金）東京・シネマート新宿にて映画『高速道路家族』の公開を記念し、主演のチョン・イルが舞台挨拶に登壇した。

舞台挨拶に先駆けて、MCの古家正亨が登場。

今回特別に本映画監督であるイ・サンムン監督も共に登壇するとのことで、早速2人が舞台にあがった。

この映画はチョン・イルが初のホームレス役に挑んだという話題の作品。

高速道路のサービスエリアを点々とするホームレス家族が、裕福な夫婦とひょんなことから出会ったのをきっかけにストーリーは展開していくという、パラサイティック・スリラー。

第27 回釜山国際映画祭では「『パラサイト半地下の家族』を超える衝撃作！」「ユーモア、サスペンス、アクション…映画のすべてが詰まった傑作」と称賛され、本国の公開でも、観客・批評家の熱狂を呼び、スマッシュヒットを記録している作品だ。

登壇したチョン・イルは手元に隠し持ったメモを時折みながらも、日本語で「みなさんこんばんは。映画『高速道路家族』でギウ役を演じたチョン・イルです。

と、映画をもってこうして日本を訪れることができてとても感激しています。まだ映画をご覧になる前ですが、少し期待してもいいんじゃないかなと思っています。」と朗らかに挨拶した。

続いてイ・サンムン監督も「この映画は、ご覧になると少し心が痛む映画ではないかと思うので申し訳ないなと思うと同時に、このように映画を観るために足を運んでくださり本当にありがとうございます。この映画を観て、皆さんが生きている世の中、周りの人のことをもう一度考え直す時間を持っていただければ嬉しいです」作品についての思いを述べた。

そして、MCの古家からの質問が投げかけられた。

「７年ぶりのスクリーン復帰に、この作品への出演を決めた理由は？」という質問には、「7年ぶりに復帰することになり、久しぶりの映画ということで一般的なありふれたキャラクターではない、そんな役柄を演じられたらなと思っていました。」と答え、そんなときに、贈り物のようなこの『高速道路家族』に出会ったこいう。さらに続けて「僕が演じたギウという役は、きっと僕でなくても男性俳優なら誰もが演じてみたいと思うような役だと思います。」とギウに対した見解を述べ、「感情の幅がとてもダイナミックで、僕が今まで見せたことのない姿を見せることができると思い、このお話しをいただいたときにすぐに出ようと決心しました。」と答えた。

また、イ・サンムン監督に対しては「チョン・イルさんの魅力は？」という質問。これにイ・サンムン監督は「チョン・イルさんは本当に精神的にも肉体的にも渾身の力を込めて『高速道路家族』のギウ役を演じられました。」と絶賛。

さらに会場のファンから質問を受けるコーナーでは、記者顔負けの鋭い質問も投げかけられた。中でも、「劇中のチョン・イルの汚れっぷり、ホームレスっぷりが凄くて画面を通して匂いまでするようだった。あの汚れはどうやって汚したのか」という質問では、汚れぶりを称賛されているのが複雑だが楽しそうな様子で、笑顔になりつつ、服は監督が直接買って来たものであることと、履いているスニーカーはチョン・イル自身が20年程前から持っていたものを使用しているということ、撮影の合間にサービスエリアで実際にその格好で座り込んでみたり、食べ物を食べて、おたりしたが誰にもチョン・イルだと気付かれることはなかったという、パーフェクトなホームレスなりきり秘話（？）なども明かし、大いに盛り上がった。