約5年ぶりとなるチソンの来日ファンミーティング「2024 JISUNG FANMEETING IN JAPAN : 秋の挨拶」が、2024年10月20日(日)東京・世田谷区民会館で開催された。昼夜で2回行われたこのイベントから「Hwaiting!」では2部の模様をお伝えする。(写真は主に1部のものです)
三軒茶屋駅と下高井戸駅を結ぶ軌道線である東急世田谷線の世田谷駅を降り会場に到着。全国からチソンに会いに来たファンですでにロビーはいっぱいだ。
ファンや関係者から贈られたたくさんのバルーンスタンドを横目に受付を済ませて中へ進むと、チソンの大きなタペストリーと共に衣装のディスプレイが目に留まる。
ドラマで使用されたものだろう。特に説明文などはなかったが、そのうちの1着、肩のラインが特徴的なブルゾンは、確か「コネクション」で見覚えがある。その他もなぜか似たようなタイプのものが並ぶが「たしかに着てそう〜」と妙に納得できるチョイスに思わず頬が緩む。
会場内に入ると、そこは1部からの熱気を引き継いだまま、チソンの登場を待つ多くのファンでほぼ満席の状態だ。ステージは大きなスクリーンの前に秋らしい装飾花が飾られ、中央にシックなテーブルとチェアが並ぶ。チソンらしい落ち着いた雰囲気である。
やがて会場の照明が暗くなり、いよいよファンミーティングの幕が開く。
”コンコン”とドアをノックする効果音。まさにチソンが挨拶に訪れたかのような粋な導入部に続いて、スクリーンには本人の手書きだという手紙が映し出され、それを読み上げるチソンの声が会場に流れる。たっぷり3分にもわたる手紙の朗読。その中でチソンは「わたしたちにどれほどの時間があるかはわかりません。でも大事なことは、今まさに私たちが一緒にいることです…お久しぶりです」と語りかける。
会場中がその言葉を噛み締めていると、ここで突然場内が明点。ファンがざわざわし始めるなか、なんとチソンが会場後方の扉から登場。まさかの演出にファンの歓声が響き渡る。
チソンが抱えるバスケットにはたくさんの薔薇の花が。これも自らのアイデアだというが、客席を回りながら一輪一輪そのバラを観客に手渡して回る。そうしながらステージに向かうチソンを目の前にして思わず涙ぐむファンの姿も見られた。
客席を回りながら薔薇の花を配り終えたチソンは壇上に上がりあらためて挨拶をする。「こんにちはチソンです。花をお配りするアイデアは、どうすればみなさんにより近づけるかを考えて思いついたものです。目が合ったみなさんにお渡しできずにすみません。もし全員にお配りしようと思うとそれだけで1日が終わってしまうのでお許しください」と話すと会場は大きな拍手でこれを労う。
ちなみに2部登場時のチソンの装いは黒のレザージャケットだった。サスペンスを好んで観ている記者の個人的感想としては「これぞザ・チソン」と嬉しくなった。
良きパパぶりが滲み出る「書き直しプロフィール」
MCの進行で進む最初のプログラムは「書き直しプロフィール」と題するトーク。スクリーンに大写しされた公式プロフィールを見ながら、「書き直し」と称して、近況などを聞いて行くコーナーだ。
まず身長体重について尋ねるとチソンは「体重は行ったり来たりします」と答え会場に笑いが起きる。てっきり役作りによるものかと思いきや「このプロフィールに書かれていないことといえば結婚をして父になったことです」と続け、「撮影が終わると私の仕事は子供たちに食事やおやつを作ることなんです。味見をしていると終わらなくなって、体重管理が疎かになります」とその理由を話した。
続いて趣味について聞かれると「最近は趣味もその他のことも基本的に子供とつながっています」と前置きし、「運動も子供とします。最近テコンドーを一緒にやっています。何をするにも子供に経験させたいことから考え始めます。子供の食事を用意するうちに料理も趣味になりましたね。奥さん(イ・ボヨン)が撮影の時は私が作らなくてはなりませんから」と子煩悩ぶりを全開。
「座右の銘」に対しても「いつも家族の幸せというものを考えています。そうすると疲れも取れるし、また立ち上がることができるんです」と常に家族のことを思う良きパパの姿を見せていた。
「最近もっとも関心のあること」には意外にも「老後が心配」と答え会場に笑いが起きる。「歳を重ねるにつれて健康でいないといけないと、より強く思うようになりました」と話した。
プロフィールの最後の項目「好きな季節」に対して「冬」と答えたチソン。「イベントがたくさんあるじゃないですか。そのワクワクする感じが好きなんです」と、ここでもクリスマスでの子供とのエピソードを話しながら目を細めていた。
トークのあとはファンと一緒にゲームを楽しんだ。その場の抽選で選ばれた10名が壇上に上がり、数名ずつにわかれて3つのゲームをチソンと競うものだ。それぞれのゲームで優勝したファンはチソンに最接近して言葉を交わすドキドキのご褒美。中には見つめるだけで言葉が出てこないファンも。ゲーム終了後、チソンが選んだというプレゼントが全員に手渡されコーナーを終了した。
ここでチソンは一旦ステージを後に。後半に向けてブリッジVCRが上映される。「キルミーヒールミー」「悪魔判事」「アダマス」「コネクション」などの映像が流されると、いま目の前にいたチソンとドラマの中のチソンが重なり、あらためての感激が湧き上がる。
歌とドラマ名セリフの再現で見せる美声とさすがの声量
後半戦の最初のプログラムはチソンから歌のプレゼントだ。曲は尾崎豊の名曲「I LOVE YOU」。この曲は世界中でカバーされているが、韓国ではPOSITIONというグループのカバーが良く知られる。チソンはスタンドマイクを手に力強く、時にしっとりと歌い上げた。本業ではない歌にもさすがの美声である。歌い終わったチソンは「この曲は歌詞がちょっと悲しいので、いまの私と皆さんの関係からするとちょっと違和感があった」と笑わせた。
続いてのプログラムは「知ってるドラマ」と銘打たれたコーナー。
ドラマの名シーンをチソンとファンが一緒に鑑賞し、印象的なセリフやドラマ撮影にまつわるエピソードなどでトークが展開された。
「キルミーヒールミー」「悪魔判事」「コネクション」の3つのドラマを取り上げ、それぞれに「胸キュンモーメント」「サイダーモーメント」「演技力モーメント」のタイトルで進められた。
「キルミーヒールミー」の名台詞「覚えておいて。僕が君に惚れた時間」についてチソンは「これは僕自身も胸キュンした」と話し、客席に向かって「覚えておいて。僕がみんなに惚れた時間」と言うと客席からは黄色い歓声が上がった。また「悪魔判事」の「チェガ…チェガ…チェガ!」の繰り返しはアドリブだったとも明かし、だんだんと声が大きくなるこのセリフも再現。その声量は鳥肌もので、この「生チェガ」にファンは拍手喝采だった。「コネクション」の難しい役どころについては「想像して想像して想像して、そうして撮影に臨みました」と演技の苦労を振り返った。
総括してチソンは「いちばんドキドキワクワクするのは撮影の時ではなくて、みなさんにご覧いただいて、その反応を見る時なんです」とし、「新しいキャラクターはいつも恥ずかしさがあったりしますが、みなさんが満足して下さった時に初めて安心します」と語った。
無人島に持っていきたいものはランニングシューズと…
来場者との記念撮影を挟みファンミーティングも終盤。チソンがやりたかったと言うコーナー「チソンに聞いてみて」は、予めファンから募った質問にチソンが答えるQ&Aである。
「無人島に行くことになり5つのものを持っていけるとしたら何を持っていくか」の質問には、「ランニングシューズ、歯磨きセット、本、あとは寂しくないように先ほど皆さんと撮った団体写真」と4つまで上げると、最後に5つ目は「家族」と答えて会場の笑みを誘い、チソンも「もはや旅行ですね」と笑った。
また「昨日のこの時間(19:30頃)は何をしていましたか。明日のこの時間は何をしていると思いますか」の質問に対してチソンは、「昨日のこの時間はファンミーティングの最後の準備をしていました。明日のこの時間は…たぶん家事をしていると思います」と話し再び会場を笑わせた。
こうして楽しい時間はあっという間に過ぎ、ラストプログラムへと突入する。再びの歌のプレゼントに「少女」を歌い上げた後、アンコールに「スタンド・バイ・ミー」と、この日は全3曲を披露し、ファンミーティングを締めくくった。
終始家族への愛情とファンへの深い心遣い見せたチソン。ファンミーティング終了後は、来場者全員へのお見送り会も実施し、5年ぶりの日本でのファンミーティングは盛況のうちに幕を閉じた。
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