JAEJOONG(ジェジュン)とXIA(ジュンス) のデビュー20周年を記念して初めて開催される「JX 2024 CONCERT <IDENTITY> in Japan」が12月14日(土)15日(日)の二日間、埼玉・ベルーナドームで開催された。
これまで様々な形でK-POPを牽引して来た二人が、ユニット「JX」として先月に初の合同公演をソウルで開催。その勢いのままにこの日の日本公演を迎えた。本稿では14日(土)の公演の模様をレポートする。
師走を迎えたこの日、所沢の最低気温は1.2°C。やや風の吹くベルーナドーム 周辺での体感気温はそれ以下に感じる。事前の公式アナウンスでも「暖かくしてお越しください」のメッセージが発信され、来場者にはポケットカイロも配られた。しかし会場内はすでに二人の登場に期待を膨らませるファンの熱気が渦巻いている。二人のグローバルな人気を実感させる様々な言語が飛び交う所沢で、いよいよ公演の幕が開かれる。
イントロダクションで二人のこれまでの歩みと未来に向けたメッセージ映像が流れる。会場が暗転するとファンの無数のペンライトがまるで二人を召喚するかのように揺れる。真っ赤にライトアップされたステージに二人の影が現れると会場は割れんばかりの歓声に包まれる。オープニングは「Rising Sun」ソウルでも冒頭から熱狂を引き出した激アツのオープニングだ。
続く「Purple Line」の二曲を歌い終えたところで最初のトークが始まった。
一番心配だったのは日本語(XIA)
「こんにちは!JXです!」
JAEJOONG が「僕たちもまだ慣れてない」と言うJXポーズを二人で決めると、XIAは「ひさしぶりに日本でステージに立つことになって懐かしい。こんな広い会場で皆さんに会うことができて嬉しい」と言い、JAEJOONGは「この会場は結構寒いけど、これから僕らのパフォーマンスで皆さんを熱くします。寒いのは肉体だけです!」と笑いを取りながら冒頭からファンを惹きつける。これを聞いたXIAは思わず「JAEJOONG、日本語ペラペラですね!」「びっくりしました」と感心を表した。
XIAは今日のステージで一番心配していたことが歌でもダンスでもなく日本語だったという。一生懸命に語りかけつつも時々言葉に詰まり「JAEJOONG 、通訳お願いします」とすがる場面も。
JAEJOONGの 「(XIAが話す日本語は) ぜんぜん大丈夫」との言葉を確認すると、XIAは上着を脱ぎ「よーし、テンションあげていくぞ!」「皆さん、知っている曲は一緒に歌ってくれても”良さそうだ!!”」と最も得意な(?)日本語フレーズで会場のテンションをさらに引き上げた。JAEJOONGも「久しぶりに聞いた!」と喜んだこの言葉を合図に「”O”.正.反.合」「Whatever They Say」「I believe…」のバラード曲をデュエットで聴かせる。
インターバルのビデオ上映の後、一転カラフルな衣装で登場した二人。JAEJOONGは鮮やかな赤いシャツ、XIAはピンク色のジャケット姿。「みんな知ってるよね」「一緒に歌ってください」と呼びかけ「SKY」「My Girl」「そして…(Holding Back The Tears)」と続いた。
ステージモニターに歌詞が表示され、ファンも一緒に歌えるように配慮された演出がなされ、二人は「みなさん自信持って」とファンの声を引き出す。
XIAは「最初はこの仕掛け難しいからやめようと思っていたが、やって良かった」と言うと、JAEJOONG は「最初は声が小さくてT・B・Sだったけど…」と返す。XIAの「は?いま何て言いました?」にJAEJOONGは「テンションバリ下がるんですけどー!の意味」と答え会場の爆笑を呼ぶ。これにXIAも「半分くらいはリップシンクだったけど、それでも良かった」とジョークで重ねた。
日本語曲を続けて歌い終えたXIAは「日本語の曲をこうして久しぶりに日本で歌えて本当に懐かしく嬉しい気持ち」と話すと、JAEJOONGも「たくさんの記憶が思い出される曲がいっぱい」「歌いたくても歌う場所がなかったものが、こうして二人で歌うことができて嬉しい」と話した。
互いが刺激し高めあうソロステージ
イメージ映像を挟んで、それぞれのソロステージに移る。
アーチスティックなXIAのイメージ映像が流れた後、大音響と共に火柱が上がりXIAが登場。「Tarantallega」「Flower」「ROCK THE WORLD」でファンを魅了する。続けてロックなイメージ映像が流れた後に登場のJAEJOONG は「Devotion」「Summer J」「Glourius Day」を披露。XIAに仕掛けられてそれに応えるJAEJOONGのような、互いが刺激しあい高めあう。そんな印象を与えるソロステージだった。
僕たちが過ごした季節はいつも青かった
再びのイメージビデオは、二人の絆、変わらぬ友情をあらわすような映像だ。「僕たちが過ごした季節はいつも青かった」のメッセージは、20年の歩み、いろいろなことがあった青春時代を共に過ごした互いへの愛情や敬意、支え続けてくれたファンへの感謝の気持ち、そして未来へ向けた思いが見て取れた。
そして再登場の二人。XIAの髪型が変わっていることに歓声が上がる中、「Stand by U」「明日は来るから」「どうして君を好きになってしまったんだろう」、「Begin」「PROUD」と怒涛の日本語楽曲が続く。ステージ背景に流れる若かりし頃の二人の映像に胸が熱くなる。
曲を終えると、ファンが感傷に浸る間もなくトークに移る。
XIAの「5曲の日本語メドレー、どうでしたか?」に、会場からは「ありがとう!!」の男性ファンの声が。JAEJOONG は「長い時間待っててくれて有難うございます」「曲としては母国に返って来た感じ。歌えて嬉しい」と 感情を伝えつつ何年振りに歌うかをファンに聞く。 10年と聞いて驚いたJAEJOONGが「歳をとったね」と 振り返った。XIAは久しぶりに話す日本語で自分の気持ちを伝えることに苦戦しながらも「前はもっと日本語ペラペラだった」とドヤ顔。 JAEJOONGは「いやペラペラってほどでは(笑)」「でも、 ちゃんと話せてるよ 」と返した。
公演も終盤に差し掛かり、ここでJAEJOONGが会場に難しいウェーブを注文。XIAの「それは難しいよ」の制止にも「うちらのファンはレベチだからできる!」とこれを強行。難しい注文にややまとまりを欠いた初回のウェーブには「うちのファンはバラエティわかってる」「いまのは練習だから」とさらに難しい注文を投げかけた。だが、JAEJOONGとXIAの丁寧な説明にファンも奮起。最終的には2人も満足する華麗なウェーブが成功した。
外気を吹き飛ばすステージ「またいつか…」
こうしてさらに一体となってステージは終盤へと向かう。お笑いから一転して「The Way U Are」、そしてエンディングは「呪文-MIROTIC-」だった。
ステージを後にした二人だが、 「忘れないで」 のメロディが会場に流れると、ファンの合唱に引き戻される。アンコールではトロッコに乗りファンにプレゼントを投げ込みながら「HUG」「風船(Balloons)」を歌った。
最後のトークでJAEJOONGは、終始熱い声援を贈ってくれたファンに「ここはどこから来ても遠いよね」と労い、うなずくファンに「いま、今日一番大きな”うん”ってしてた」と笑いを取り、XIAは「ドームと聞いて来たけどなんで開いてるの?」とジョークか天然かわからずも、こちらもファンの笑みを誘う。そしてXIAが「 以前出演した音楽祭を思い出した」と言うと、JAEJOONGが「いつだって君に」を口ずさむ一幕も。XIAが「次あったらそれ演りたい」「演りたい曲がありすぎて、機会があったら演りたい」と繰り返し語り、最後はバンドメンバー、プロデューサーら全員がステージにあつまり客席に向かって挨拶。XIAの「みんな踊っても”良さそうだ!!”」の合図でダブルアンコール「Empty」に突入。明点後、さらなるアンコール「Love in The Ice」まで披露。二人が共にするそのIDENTITYを示した全20曲、外気を吹き飛ばす熱い2時間半を駆け抜けた。
セットリスト
1.Rising Sun
2.Purple Line
3.”O”.正.反.合
4.Whatever They Say
5.I Believe…
6.SKY
7.My Girl
8.そして・・・(Holding Back The Tears)
9.Tarantallegra・Flower XIAソロ
10.ROCK THE WORLD XIAソロ
11.Devotion・Summer J JAEJOONGソロ
12.Glorious Day JAEJOONGソロ
13.Stand by U・明日は来るから・どうして君を好きになってしまったんだろう
14.Begin・PROUD
15.The WAay U Are
16.呪文-MIROTIC-
忘れないで(ファン合唱)
アンコール
17.HUG
18.風船(Balloons)
ダブルアンコール
19.Empty
20.Love In The Ice
公演概要
【公演タイトル】 JX 2024 CONCERT 〈IDENTITY〉in Japan
【⽇程】
DAY1 2024年12⽉14⽇(⼟)15:00開場〜17:00開演
DAY2 2024年12⽉15⽇(⽇)14:00開場〜16:00開演
【会場】 埼⽟・ベルーナドーム
【出演者】 JAEJOONG(ジェジュン)、 XIA(ジュンス)
企画:iNKODE, PALMTREE ISLAND
主催:iNKODE JAPAN
共催:NTTドコモ
制作:バンダイナムコミュージックライブ
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