天空橋の駅から会場であるZepp Hanedaに至るHANEDA INNOVATION CITY。羽田空港の滑走路に隣接するこの一帯は、敷地面積5.9ha、延床面積が13万m²を超える大規模複合施設である。
「先端」と「文化」の2つをまちのコア産業として、商業・オフィスをはじめ、多くの特徴的な機能を内包したジャパンカルチャー発信拠点となっている。
この日はそこに出店するカフェからも10CMの楽曲が流され、雰囲気を盛り上げるなかファンが続々と来場。チケットは全席SOLD OUTで、10ヶ月ぶりにも関わらず日本公演を待ちわびたファンの期待感が伺える。





スタートアップで幕開け





会場の照明が落されると、はじめにバンドメンバーが登場。ギター、ベース、ドラム、キーボードという構成である。体制が整うといよいよ公演の幕開け。
一曲目は文字通りのスタートにふさわしい、ドラマ「スタートアップ」のOST「Where is Dream」だった。
ハンドマイクを手にステージに登場した10CM(クォン・ジョンヨル)は、お馴染みの、そしてよく似合うリンガーTシャツに柄物のカーペンターパンツという装い。彼の音楽同様に飾らない自然体の魅力を冒頭から発散する。





続いて披露された二曲目は、こちらもドラマOST「トッケビ」から「My Eyes」。続けざまのOSTで会場のファンの心をガッチリと掴む。
今やドラマOSTオファー数No.1と言われる10CMだが、日本のファンを意識した選曲や演出は、この後のステージ全体を通してその心遣いが感じられるものだった。









2曲を披露したところで最初のトーク。「約1年ぶりに帰って来られて感謝の気持ちで一杯です。毎年会えるようにこれからも頑張ります。」と日本語で挨拶。驚いたことにこの日トークはほぼ全て日本語で通した。かねて定評のある日本語MCだが、今回はさらなる上達ぶりが顕著だった。





「皆さん、昨夜はよく眠れましたか?今夜はよく眠れるように次の曲を用意しました(笑)」と言って披露された3曲目は「Sleepless in Tokyo (Sleepless in Seoul) 」だ。雰囲気のある照明と相まって、ファンはその歌声に酔いしれる。





4曲目はファンからも大きな歓声が上がったこれまた人気曲「Do You Think of Me?」、5曲目は再びドラマOST「その年、私たちは」の「Drawer 」、そして「昔からの曲です。一緒に歌ってください」との前振りから「Love in the Milky Way Cafe」、「Pet」と続いた。





ここで初めてギターを構えた10CM。
「ギターです」と言うと「ちょっとお願いがあります」と続ける。
「次の曲、歌詞にあるように僕の名前を呼んで欲しい」という。”不動の初恋”と歌う「My Ultimate First Love」の歌詞、”大きな声で名前を呼んでみようか”に因んだものだ。ファンがその要望に大きな声で応えたことは言うまでもない。









抜群の安定感と演奏スキル





続く「Gradation」ではより一層バンドと息の合ったところを見せる。一貫して感じるのはその安定感である。シンプルな編成ながらバンドメンバー一人ひとりのスキルが高く、どんな曲のどんなアレンジも聴き応えがあり見事だった。





続いて披露されたのは特別に準備された曲。「米津玄師」の「Lady」を日本語で歌い上げる。本人曰く「米津玄師の曲は本当に難しい」とのことだが、会場からは大きな拍手を贈られた。





さらに「Just 10centimeters」で大きな掛け声で盛り上がると、さらなるサプライズ、「Stalker」の日本語バージョンが披露される。
「日本語に翻訳してきました。意味が伝わると、喜んでもらえると嬉しいです。」と話し、「特別な曲なので」とスマホ撮影OKと伝え会場のファンを喜ばせた。





終盤も人気曲が続く。今年上半期の人気ドラマ「ソンジェ 背負って走れ」からOST「Spring Snow」、そして恐らくはこの曲をきっかけに10CMを知ったと言う日本人も多いだろう、ドラマ「愛の不時着」から「But It’s Destiny」へと続いた。古くからのファンはもちろん、ドラマをきっかけに10CMにハマったと言う新しいファンも一緒になって公演を楽しんでいる光景は素敵だ。
「Spring Snow」ではファンが内緒で用意したメッセージボードを一斉に掲げるサプライズも。これには「有難うございます。感動しました。」と感激した様子を見せた。









「Phonecert」と「What the Spring?? 」で会場は一体に。「Phonecert」の”今騒いでください”に合わせたファンの歓声には「完璧!」とサムズアップ。そして「涙の女王」OST「Tell Me It's Not a Dream」を披露した後、「今日は時間を一緒に過ごしてくれて有難うございます。またすぐに会えるように、もっと近づけるように頑張ります」と話して、ラストソング「Sseudam Sseudam」をファンと共に歌った。





茶目っ気たっぷりのアンコール





「待ちきれないや」と言わんばかりにアンコールにすぐに戻ってきた10CM。”フリーアンコール”と称してギターを抱えてアドリブで数曲披露した後、本当のアンコール曲として選んだのは、ドラマ「ホテルデルーナ~月明かりの恋人~」OST「Lean On Me」だった。
客席では無数のスマホライトが 揺れて感動的なフィナーレを演出。10CMは「また会いましょう!」と言いながら爽やかにステージを後にした。









2024 10CM Asia Tour <10CM Closer to You> in  Tokyo
セットリスト





1 Where is Dream
2 My Eyes
MENT
3 Sleepless in Tokyo (Sleepless in Seoul)
4 Do You Think of Me?
MENT
5 Drawer
MENT
6 Love in the Milky Way Cafe
7 Pet
MENT
8 My Ultimate First Love
9 Gradation
MENT
10 Lady
MENT
11 Just 10centimeters
MENT
12 Stalker (Japanese Version)
MENT
13 Spring Snow
14 But It’s Destiny
MENT
15 Phonecert
16 What the Spring??
MENT
17 Tell Me It’s Not A Dream
MENT
18 Sseudam Sseudam
Encore - Ment
Pre-Encore
19 Lean On Me
Taking photo with audiences









写真提供:mahocast 
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2024/08/14 09:25 配信
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